ルール(打者・走者編)

2024年4月15日

打撃姿勢

打者は、投球間にサインの確認や素振りをする時は、打者者内に片足を置いておかなければならない。

【例外】
(1)フェア、ファールに関わらず、打者が投球を打った時。
(2)スイングした時、或いはスイングを試みた時。(チェックスイングを含む)
(3)投球を避けるため、打者席を出ざるを得なかった時。
(4)ワイルドピッチやパスボールがあった時。
(5)本塁上でプレイが行われた時。
(6)タイムが宣告された時。
(7)投手がピッチャーサークルを離れた時。又は、捕手が捕手席を離れた時。
(注)ISF(国際ソフトボール連盟)ルールでは、打者が【例外】の場合を除き、打者席から両足を外した場合、打者に対して1ストライクが宣告される。このルールは、大リーグも今年から採用する。
日本ソフトボール協会では、今年度、ペナルティは見送ることとなった。

次打者

次打者は、次打者席(打者の背中側)で待機しなければならない。

走者

野球と違うプレーについて
ソフトボールには、「リード」がありません。
規則6-6項 走者アウト の13
「投球が投手の手から離れる前に走者が塁から離れたとき」とあります。
この場合の効果として「ボールデッド」「走者アウト(無効投球)」となっています。
カウントは、ノーカウントになります。
また、塁審からの宣告であり、アピールアウトではありません。

打者走者(後ずさり)

野球と違うプレーについて 規則8-2項 打者走者アウト の12
「打者走者が野手の触球を避けようとして本塁の方向に後ずさりしたとき」とあります。

この場合の効果として「ボールデッド」「打者走者アウト」「他の走者は投球時に占めていた塁にもどらなければならい。」となっています。 従って、次のようなプレーの場合、打者走者は、良く考えて行動しなければなりません。

例:無死1塁で一塁方向へ送りバントをした。一塁手がもたついた間に一塁ランナーが三塁を陥れた。打者走者は、一塁手のタッチを避けようとして、本塁方向へ後ずさりした。この場合、直ぐボールデッドとなり、打者走者はアウト、1死1塁での再開となります。 野球では、後ずさりしてもアウトになりません。 ソフトボールだけのルールです。

ダブルベース

ダブルベース(オレンジベース)は、ソフトボール特有のルールです。
野球に比較し、塁間が短いため、打者走者と一塁手が交錯し怪我をする可能性が高いため、傷害事故を避けるために設けられています。

ルール8-2項 打者走者がアウトになる場合 の6 に、
「打者走者がフェアボールを打ち、一塁でのプレイが行われたときに、ダブルベースの白色部分のみに触れて通過したとき。」とあり、
<効果>として、(1)ボールインプレイ (2)一塁を空過したことになり、打者走者が通過したのち、塁に戻る前に守備側からアピールがなければ打者走者をアウトにする権利を失う。
とあります。
ルール2-4項 ダブルベース の5 に
「一塁でプレイが行われないときは、打者走者はどちらのベースに触塁してもよい。」とあります。

《例》打者がピッチャー強襲ライナーを打ち、一塁ファール側へボールが転がり、キャッチャーがバックアップして一塁へ投げる場合、一塁手は、オレンジベースでも白ベースでもOKとなります。

《例1》打者がショートゴロを打ち、送球される前に白色部分のみ踏んで駆け抜けた場合、一塁審判は、「セーフ」と言えません。従って、一塁手は、先に打者走者が白色部分を駆け抜けても、アピールするか打者走者にタッチすればアウトになります。また、打者走者は、アピール前に白色部分に戻ればセーフになります。

《例2》打者が左中間に2塁打性の当りを打ち、一塁のオレンジ部分を踏みぬけて二塁へ到達した。この場合、一塁手がプレイしていないので、空過にはなりません。

ルール2-4項 ダブルベース の4 に
「守備側のプレーヤーは、常に白色ベースを使用しなければならない。」とあります。
従って、いくら送球が早くても、一塁手がオレンジ部分を踏んでいれば、アウトとはなりません。
但し、【特例】があり、
「一塁側のファール地域からプレイが行われたときは、打者走者・守備者ともに、オレンジベース・白色ベースのどちらを使用してもよい。また、守備者がオレンジベースを使用しているときは、打者走者はフェア地域を走ることができる。」となっています。

選手の交替(OPO)

ソフトボールでは、指名選手(DP/DESIGNATED PLAYER)の制度を採ることが出来ます。(オフィシャルルール 4-5項)

この項の6に「DPはいつでもFP以外のプレイヤーの守備も兼ねることができる。
そのとき、DPが守備を兼ねたプレイヤーは打撃のみを継続し、この選手を打撃専門選手(OPO/OFFENSIVE PLAYER ONLY)と呼ぶ。」
とあります。
この場合の「OPO」の使い方が、良く理解されていないため、OPOを使うチームは多くありません。
要点(ポイント)は、打順表に記載されたDPとFPを同時に打順に入れなければ、どのように選手起用しても、問題ありません。
【例】
1番:左翼 A選手
2番:DP  B選手
3番:・・・
8番:捕手 C選手
9番:二塁 D選手
FP:投手  E選手
とした時、DPのB選手に捕手をさせれば、8番のC選手がOPOになります。
また、複雑な例として、
DPのB選手を二塁手とし、二塁のD選手が捕手に守備変更すれば、8番のC選手をOPOとすることが出来ます。
要は、打順表に記載されたB選手とFPとして記載されたE選手を同時に打順に入れなければ、問題はありません。

テンポラリーランナー

(ルール4-11項)

R5年は、テンポラリーランナーに投手も該当することになりました。

投手・捕手が塁上の走者となっていて、二死となった時、あるいは二死後、投手・捕手が出塁し、走者となったとき、投手・捕手の代わりにテンポラリーランナー(以下:TR)を使用することが出来る。
(1)TRと交代させるかどうかは、攻撃側チームの選択である。
(2)二死後であれば、いかなる時点でもTRを使用することが出来る。
(3)TRを使用するときは、塁上の走者以外の選手で、打順が最後に回ってくる者をTRとする。

(注)TRに間違った選手が出た場合には、正しい選手と交代させる。
  (それに対するペナルティは無い。)
国際ルールでは、ルール違反があった場合、アピールの対象になる。

選手数が少ない場合、代わりの選手が居ない場合、没収試合となるので、注意すること。
投手と、捕手同時に交替することが可能。
但し、捕手の代わりに投手をテンポラリーランナーにすると、その後の変更は出来ない。
また、最後の選手は、投手や捕手の前の選手に交替出来る。
但し、投手の代わりに捕手をTRとすることは出来ない。
(元々が、攻守交替をスムースに行うためのルール)